まず知っておくべき権利
オーストラリアでは、ビザの種類に関係なく、働くすべての人が「National Employment Standards(NES)」という法律で守られています。ワーホリだから、外国人だから、という理由で権利が減ることはありません。「ビザがあるから文句を言えない」は完全な誤解です。
最低賃金を受け取る権利、カジュアルローディング(臨時雇用の割増)、スーパーの積立、安全な労働環境、不当解雇からの保護。これらはすべて、ワーホリにも適用されます。
よくある労働トラブル
最低賃金以下の時給
「時給 A$15 現金払い」など。2026年の最低賃金 A$24台を大きく下回る違法な条件。
賃金の未払い
働いたのに給料が振り込まれない、辞めた途端に連絡が取れなくなる。
スーパー未払い
雇用主が義務であるスーパーの積立をしていない。
偽装 ABN 契約
実質は従業員なのに ABN で契約させ、雇用主の義務を逃れる。
「キャッシュジョブ」の落とし穴
現金払い(キャッシュジョブ)自体は違法ではありませんが、最低賃金を下回る現金払いは違法です。また、現金払いだと給料の記録が残らないため、未払いが起きたときに証明が難しくなります。さらにスーパーが積み立てられず、税還付も受けられないなど、長期的に見て損をすることが多いです。
労働時間・時給・支払い状況は必ず自分でも記録しておきましょう。勤務時間をメモする、給料明細(Payslip)を保管する、雇用主とのやりとりをスクリーンショットで残す。トラブル時にこれが証拠になります。
トラブルに遭ったときの対処
- まず証拠を集める労働時間の記録、給料明細、契約書、雇用主とのメッセージなど。
- Fair Work Ombudsman に相談労働問題を扱う政府機関。相談は無料で、匿名でも可能。ビザに影響はありません。
- 未払い賃金の請求Fair Work のサポートを受けながら、未払い分の支払いを請求できます。
- 必要なら通訳を使う英語に不安があれば TIS(131 450)で日本語通訳を介して相談できます。
「せっかく雇ってもらったのに文句を言ったら申し訳ない」と我慢してしまう人が多いですが、正当な賃金を受け取るのは労働者の当然の権利です。泣き寝入りする日本人が多いからこそ、搾取する側もそこを狙ってきます。おかしいと思ったら、まず Fair Work に相談を。ビザには一切影響しません。
我慢は美徳じゃない、権利は使おう
相談窓口まとめ
- Fair Work Ombudsman:13 13 94(fairwork.gov.au)|賃金・労働条件の相談
- 通訳サービス(日本語):TIS National|131 450
- ATO(スーパー未払いの報告):ato.gov.au
- 緊急時(危険を感じたら):000